【MEGA地震の前兆と予測】地震雲⑥ 本物の地震雲の画像と特徴

地震雲

地震雲はその7~8割が一直線に伸びる形状をしています。

この一直線に伸びる地震雲にはある特徴があり、それを知っておけば地震発生を予測できるだけでなく、被害を最小限にすることも可能。

そこでこの記事では、本物の地震雲を画像付きで紹介しつつ、その特徴を解説していきます。

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これが本物の地震雲の画像

2019年8月6日に筆者が撮影した地震雲

*2019年8月6日筆者撮影

上の画像は筆者が熊本滞在中に偶然撮影したものです。

画像左上から右下にかけ1本の雲が伸びています。

この一直線に伸びる雲こそが本物かつ典型的な地震雲

実際、この日の夜に熊本の益城・熊本空港付近を震源とするM3.9の地震が起きました。

一直線に伸びる地震雲は飛行機雲と間違われやすいのですが、長時間空にとどまっているのが特徴。

また、もっと大規模な地震の前兆となると、長期時間にわたってくっきりとした形状を維持します。



本物の地震雲の特徴

地震雲を上から見た場合のイメージ画像

地震雲の発見者で元奈良市長の故・鍵田忠三郎さんは、何十年も雲を観測した経験から、「地震雲には震源地を示す特徴がある」と述べています。

その特徴とは、『地震雲の両端のどちらか』と『地震雲と直角に交わる方向のどちらか』が震源地になるということ。(上の画像参照)

とくに地震雲が先細っている場合は分かりやすく、その先細っている方向が震源地となります。

帯状地震雲はMEGA地震で目撃されやすい

中越地震

*上の画像は中越地震の時のもの

筆者が撮影した画像は熊本で発生したM3.9の地震の前兆でした。

実のところ、このクラスの地震で地震雲が発生するのは稀。

地震雲は地中から放出される電磁波が原因だと考えられており、その電磁波の放出量が多いMEGA地震のときによく目撃されているのです。

例えば2004年10月の新潟・中越地震(M6.8 死者68人)。

この地震に関して下記のような証言があります。

<中越地震 当時50代男性の証言>

地震3日前だったと思いますが・・・長岡から小千谷に向けて2本の太い雲が伸びていたんです。 まさか地震なんて起きないだろうな、と不安に思っていたんですが現実のものになるとは・・・

*引用:『巨大地震と地震雲ー予兆現象はXデーを警告する!』(週刊現代特別取材班編)

この地震の震源地は小千谷市堺近くでしたから、前述した地震雲の特徴にぴったり当てはまります。

また、1995年1月の阪神淡路大震災(M7.3 死者6,400人以上)では、鍵田市長の功績を知っていた人が地震雲を前兆ととらえて震源方向を予測していました。

<阪神淡路大震災 静岡県浜松市・主婦の証言>

14~15年前に元奈良市長・鍵田忠三郎氏の地震雲写真を雑誌でみてから、いつも観察してきた。 地震前日の地震雲の形を見て「これは大変だ」と直感し、次に震源地は西方向に伸びているので関西地方と見当をつけた。

*引用:『前兆証言1519』(弘原海清編著)

阪神淡路大震災で震源となった神戸は静岡県浜松市の真西。

つまり証言者の予測が的中したわけで、これも帯状地震雲の特徴通りです。

【画像付き】地震雲の両端どちらかが震源となった事例

直線帯状の地震雲のイメージ画像

*画像はイメージ

中越地震や阪神淡路大震災以外にも、地震雲の両端どちらかが震源となった事例があります。

ここではそれらの事例を画像付きでご紹介します。

伊豆半島沖地震で撮られた本物の地震雲の画像

伊豆大島近海地震の2日前に撮影された直線帯状の地震雲

上の画像は1978年伊豆大島近海地震(M7.0 死者行方不明者25名)の2日前、奈良上空に出た本物の地震雲です。

画像左上から右下にかけて1本の地震雲がはっきりと現れています。

ちなみに、前述の鍵田さんはこの地震雲をみて伊豆大島近海地震の発生を予測

発生の2日前に議員や職員250名の前で警告したという逸話が残っています。

鳥取県西部地震で撮られた本物の地震雲の画像

鳥取県西部地震の前日に撮影された直線帯状の地震雲

上の画像は2000年10月鳥取県西部地震(M7.3)の前日に、震源から約120キロ離れた鳥取県智頭町付近で目撃された本物の地震雲です。

画像の中段あたりをほぼ真横に地震が伸びています。

当時の記録によると、この地震の震源は西伯町・米子市方面。

智頭町からみて西伯町・米子市方面は画像の左側となりますから、震源を指すという特徴通りです。

地震雲の直角方向が震源となった事例

地震雲の分布を示す画像

出典:『決定版これが地震雲だ』(鍵田忠三郎著)

阪神淡路大震災時に目撃された地震雲には、『帯状地震雲の両端のどちらか』という特徴をもったものと、『帯状地震雲と直角に交わる方向のどちらか』という特徴をもったものがありました。

下記目撃証言は、その『帯状地震雲と直角に交わる方向のどちらか』という特徴を示したものです。

<阪神淡路大震災・和歌山県白浜に旅行中だった女性の証言>

地震2日前、東西に白い1本線のような雲が現れておりました。 妹に「以前、鍵田奈良市長さんの書かれた雲はあんな雲なのよ」と話しておりました。 鍵田様の本によれば、雲の両方の方向、またはそれに直角の方向に2日後に地震があると書いてあります。 この場合は直角の方向、いわゆる淡路島や神戸がその方向にあたります・・・

*引用:『前兆証言1519』(弘原海清編著)

<大阪市此花区・主婦の証言>

地震3日前・・・大阪市中心部から北摂方面に、ひときわはっきりした少し太めの一筋の雲を見ました。飛行機雲とは絶対に違います。

*引用『前兆証言1519』(弘原海清編著)

大阪中心部から北摂方面へ伸びた地震雲に対して直角のラインを引くと震源となった神戸方向になります。

まとめ

今回は帯状地震雲の典型的事例を画像付きで紹介しつつ、その特徴を解説しました。

地震雲は両端どちらかが震源方向になる場合と、雲の直角方向が震源になる場合もあるという不思議な特徴をもっています。

地震雲をみて震源地を正確に予測するには経験が必要。

しかし、Twitterなどで他地域の地震雲目撃談を検索し、二つの地震雲をもとに考えれば、震源地予測の精度が高まります。

本記事をお読みの方は、こうした知識をぜひ危機回避行動に役立ててください。

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●作成者:原 経厳

・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。

●構成・編集Support:原 洋

・・・フリーライター



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