2023年10月9日午前5時25分ころ鳥島近海で地震が発生し、伊豆諸島、小笠原諸島に津波注意報が出たあと、四国・九州にも追加されました。
4日前の10月5日に発生した津波と同様に、今回も付近の島々ではまったく揺れが感知されていません。
ただし、今回は発生3時間を過ぎても地震の規模・マグニチュードがどれだけだったのかまったく不明。
再び起きた揺れのない鳥島近海の地震と津波についてお伝えします。
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【速報】鳥島近海で再び津波発生!まったく揺れず
2023年10月9日午前5時25分ごろに鳥島近海で地震が発生。
日テレNEWSによると、震源は「ごく浅い」とのこと。
また、この地震により津波が発生し、7時過ぎに八丈島で60㎝の波高を観測しました。
八丈島や神津島ではボートや小型船が転覆して流されている映像がとらえられています。
さらに注意報は高知・千葉・鹿児島・宮崎・・・と太平洋岸に広がっていきました。
特徴的なのは、津波が発生したにもかかわらず揺れがなかったこと。
鳥島近海では5日にも地震に伴う津波が発生していますが、その時も付近の島々は揺れませんでした。
これに関して大島町住民は次のように語っています。
「全く揺れがなく先日もあったのでまたか?と思った。帰省中の娘は津波注意報が出てビックリしていた」
マグニチュード不明のまま津波発生
再び起きた揺れを感じない中での津波注意報発表。
ただし、4日前と大きく違うのは、地震の規模・マグニチュードが全く不明であること。
マグニチュード不明の中で津波注意報が発表されたのです。
東京大学地震研究所・佐竹健治氏も「かなり異例の事」(NHK速報)とコメントしていました。
発生約3時間半後に行なわれた気象庁の会見でも結局マグニチュードは不明のままでした。
気象庁が発表したところによると・・・
- 鳥島近海の地震ではM6半ばくらいから津波発生の危険性があるが、今回はそのレベルまでの地震ではなかった。
- 地震の発生源の分析が難しい状態であったが、午前4時頃から地震が活発化していたことで潮位を注視していたところ変動があり津波注意報を出すに至った。
- 5時25分頃からの揺れが影響して起きたと考えているが震源やマグニチュードの特定が難しく、まだ分析中である。
とのこと。
つまり津波をキャッチしてから注意報が出されたのです。
今回のケースは観測が難しい海域である事情も重なり、分析が非常に難解な状況だったことが説明され、大変珍しい事例であると述べられています。
まとめ
今回起きた事例は、津波発生が観測されてから注意報が発表される異例のケースでした。
ただし、震源付近の島々で全く揺れがない中での津波となったのは、5日に続いて2回目の出来事となります。
4日前の10月5日に起きた出来事は、まさに今回の前兆ともいえる出来事でした。
こうしたケースはまさに教訓といっても過言ではありません。
沿岸地域の人々全てにおいて、将来のある日、いきなり津波注意報・警報を耳にする可能性があるのです。
日本は海に囲まれた地震大国である以上、そうした危機想定はしっかり頭に入れておきたいものです。
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●作成者:原 経厳
・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。
●構成・編集Support:原 洋 フリーライター
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