<*引用:朝日新聞デジタル>
鹿児島県のトカラ列島近海を震源とする地震が9月8日未明から急に頻発しはじめました。
現時点で(2023年9月9日夕方時点)人的被害は出ていませんが、1日半で200回近くの地震が発生。
火山の噴火や南海トラフ巨大地震との繋がりを懸念する声もあります。
そこで今回は、トカラ列島近海で発生している群発地震の速報、及び火山噴火やMEGA地震との関連性をご紹介していきます。
<スポンサーリンク>
【速報】鹿児島県トカラ列島で2023年9月8日より地震が急増
*出典:朝日新聞デジタル
鹿児島県のトカラ列島近海を震源とする地震は、2023年9月8日午前2時37分ごろの地震から、約1日半で200回近くになりました。
9日午前3時8分ごろにはマグニチュード5.0の地震も発生。
急に地震が頻発し始めたことで住民にも不安が広がっています。
悪石島小中学校 林純一校長によれば 「怖くて眠れなかったという子もいた。いつまで続くか分からないのが一番の不安」(TBS報道)とのこと。
住民からは「役場から家庭でのガスは気を付けてという島内放送があった」(朝日新聞デジタル)といった声が伝えられています。
トカラ列島で繰り返される群発地震は火山噴火の予兆?
*出典:十島村公式サイト
トカラ列島では、過去たびたび群発地震が発生しており、特にここ3年で活発化しています。
●2020年10月~2021年12月、諏訪瀬島で噴火がたびたび発生、火山性地震も頻発。
●2021年4月、小宝島付近を震源とする地震が相次ぎ、震度1以上が265回、2週間の間に震度4が5回発生。
●2021年12月、同じく小宝島付近で震度1以上の地震が308回、12月9日にM6.1が発生、最大震度5強の悪石島住民の一部が島外へ避難。
●今年2023年4月から再び活発化、5月13日にはM5.1が発生し中之島で最大震度5弱。
ご覧の通り、群発地震が度々起きているわけですが、懸念されるのは、これらが大規模火山噴火の予兆ではないか?ということ。
トカラ列島(十島村)は奄美大島と屋久島の間で南北に並び、今も噴火を繰り返す諏訪之瀬島を含んでいます。
さらに中之島・口之島にも火山が。
これに関して武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏(地震学)は次のような見解を述べています。
日本でも有数の火山密集地帯で、今回は火山性地震によるものでしょう。(中略)10数時間で50回以上の群発地震は異常に多い。火山活動が活発化しているので、大規模噴火のリスクはあります(日刊ゲンダイ)
トカラ列島付近での大規模噴火で有名なのは、7300年前に起きた鹿児島・鬼界カルデラ噴火。
九州南部の縄文文化を壊滅させたといわれるほどの大規模噴火なだけに、非常に気になるところです。
9月19日 トカラ列島の諏訪之瀬島で噴火が発生
トカラ列島で群発地震が発生してから10日以上経った9月19日、十島村の諏訪之瀬島にある御岳で噴火が相次ぎました。
この噴火による噴煙は最大で1,900mの高さまで上昇。
午前5時半から噴火が断続的に発生していましたが、午前7時43分には停止しました。
噴火の警戒レベルは2。
気象台は火口から約1kmの範囲で大きな噴石に警戒するように呼びかけています。
この噴火はトカラ列島で起きた群発地震と関係があるかもしれません。
だとすると、噴火はまだ続く可能性が。
というのも、御岳で噴火が起きた数時間後に、トカラ列島で震度3の地震が発生しているのです。
最初の噴火がもっとも大規模だとは限らないので、引き続き警戒すべきでしょう。
トカラ列島の群発地震は南海トラフ巨大地震と関係?
気象台によれば今回の震源域は2021年12月に起きた地震の震源域に近いとの事です。
実はこれらの震源域は南海トラフ震源域にも近い海域。
トカラ列島を含む南西諸島には、南海トラフに関連するフィリピン海プレートが琉球海溝から沈み込んでいるため、巨大地震との関連が懸念されているのです。
これに関して前述の島村教授は、「南海トラフ地震とは直接関係ない」と説明。
一安心といったところですが、鹿児島大学・八木原寛准教授によると、「しばらくの間は同程度か、より大きな規模の地震が起きる可能性がある」(MBC南日本放送)とのこと。
この「より大きな地震」がさらなる災害・MEGA地震のきっかけとならないことを祈るばかりです。
まとめ
2023年9月8日未明から急にはじまったトカラ列島近海での群発地震は、1日半で200回を超えています。
この群発地震に関して、トカラ列島近海での大規模噴火の予兆とする見方があり注意が必要。
また、南海トラフ巨大地震のようなMEGA地震へつながる可能性もあります。
しばらくの間は各種速報を注視し、防災・減災の意識を高めておいてください。
●作成者:原 経厳
・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。
●構成・編集Support:原 洋
・・・フリーライター
コメント