北アフリカのモロッコで9月8日23時過ぎ(日本時間9日朝)、M6.8のMEGA地震が発生しました。
この地震による死者は3,000人近くになると発表(2023年9月14日時点)されており、今後さらに増加すると見られています。
当地付近は大きな地震が少なく、米国地質調査(USGS)によるとここ120年で最も強い地震だったと報告されています。
今回はめったにMEGA地震が起きなかったこの地域での地震について情報をまとめてみました。
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【速報】2023年9月、モロッコでMEGA地震発生
*出典:共同通信 マラケシュ市内の広場に集まる避難者
9月8日23時すぎ(日本時間9日朝)モロッコ中部マラケシュの南西約70キロの山間部を震源とするM6.8の地震が発生しました。
地震発生から6日後(14日)の段階で死者が3,000人近く、負傷者も5,600人以上となったことが伝えられています。
脆弱な建物が多く犠牲者の急増が懸念されており、世界遺産・マラケシュ旧市街でも建造物倒壊が相次ぎ、市内広場には多くの住民が避難(上写真)。
現地ではユネスコの国際会議開催中だったことで、日本人記者(北國新聞)も滞在しており
当時の状況が報告されています。
耐震設計はされていないから、倒壊するかと肝を冷やした・・・ 国際会議の開催中だからアジアや欧米などさまざまな人がいた。涙を流している女性、はだしでぼうぜんと立ち尽くす男性の姿。辺りには救急車やパトカーのサイレンが響く。芝生広場に避難した人たちは、恐怖におびえながら眠れぬ夜を過ごした。
*引用:北國新聞
2023年のモロッコ地震は同地域で過去最大級
モロッコはプレート境界が沿岸海域に走っていますが、地震活動が活発ではありません。
隣国アルジェリアではM5クラス以上の地震がたびたび起きていますが、モロッコは穏やかです。
また内陸にはプレート境界はなく、地震が少ない国といえます。
世界遺産マラケシュ旧市街の建物がずっと残ってきたのもその影響だと言えます。
にもかかわらず今回内陸部でMEGA地震となりました。
大きな被害が出ているマラケシュには、ユネスコジオパーク認定受証のため石川県白山市から市長をはじめとする訪問団が滞在していました。
訪問団の間では偶然次のような会話をしていたと言います。
ーーモロッコは地震が少ないところだと、昼間みんなで話していたばかりだった。まさかこんなことになるとはーー
*引用:北國新聞
訪問団が話題にするほど地震被害がずっと無かったのです。
モロッコ国内で前回の大きな被害地震と言えば約20年前になります。
2004年・港湾都市アルホセイマでM6.1(死者630人)が起きていますが、それ以降は何事もなく経過してきました。
実はこの時の地震以降約20年、北アフリカ全体でもM6以上の地震は起きませんでした。
そんな中で起きた今回のMEGA地震は、米国地質調査会(USGS)が「この地域では120年間で最強」と発表しています。
モロッコでは120年さかのぼっても、マグニチュードで上回る地震が無かったのです。
それだけに被災者にとって、相当ショッキングな災害となったことは言うまでもありません。
まとめ
モロッコ現地時間9月8日深夜に起きたMEGA地震における日本人の人的被害は出ていませんが、死者は3,000人近くとなっており、さらに増えると見られています。
今回の地震は、日本人が出張先・旅行先でまさかの被災をする可能性があることを教えてくれています。
そのまさかが起きる場所は、発生頻度が少なくても過去にMEGA地震が起きており、可能性がゼロではないのです。
今回のモロッコのように、例え少数でも過去にMEGA地震が起きている以上、また起きるという事を示していると思います。
(なお、MEGA地震発生に備えた防災グッズ関連はコチラでご紹介しています。)
●作成者:原 経厳
・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。
●構成・編集Support:原 洋
・・・フリーライター
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