2023年5月5日14時42分石川県能登地方でM6.5・最大震度6強のMEGA地震が発生し、1名の方が犠牲になりました。
亡くなった方のご冥福をお祈りいたします。
更に21時58分には震度5強の地震も発生。
石川県能登地方は直近の3年間で群発地震と震度5以上の地震が頻発しており、以前からMEGA地震の前兆だという指摘がありました。
そこでこの記事では、2023年5月5日に発生した石川県能登の地震の速報と、指摘されている地震の原因についてご紹介します。
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速報!2023年5月5日、石川県能登地方でM6.5の地震発生
*引用:ABEMA NEWS
2023年5月5日14時42分、石川県能登地方で最大震度6強(M6.5)のMEGA地震が発生。
テレビの速報では、「家がつぶれると思った」(震度6強の珠洲市)「揺れに驚き皆外へ飛び出した」(震度5強の能登町)といった声が報道されました。(テレビ朝日他)
この地震による犠牲者は5月5日23時の時点で1名。
落石やがけ崩れ、家屋倒壊などの被害も出ました。
また、遠く離れた大阪では、あべのハルカスのエレベーターが停止しました。
気象庁が発表したところによると、他の遠隔地でも高層ビル等がゆれる長周期地震動(階級レベル3)が起きていたそうです。
同日夜に震度5強の地震が発生
*引用:テレ朝NEWS
震度6強の地震が発生したことをうけて、気象庁は「今後1週間程度は再び震度6強程度の揺れが起きる可能性がある」と警戒を呼びかけていました。
すると21時58分には再び珠洲市を中心に震度5強の地震が発生。
珠洲市消防署によると、このさらなる揺れで「裏山が崩れた」「納屋が倒壊した」といった情報が入っているとの事です。
石川県能登半島では群発地震が続いていた
*引用:MRO北陸放送
石川県能登地方では2007年3月に能登半島地震 (M6.9 死者1名)が発生しましたが、それ以降はMEGA地震は起きていませんでした。
しかし、2020年3月に震度5強の地震が発生すると、同年12月になって急に石川県珠洲市付近で群発地震が始まります。
群発地震とは、狭いエリアで断続的に地震が多発する事を指し、数か月で終わるものもあれば数年続く場合も。
石川県能登地方の場合は2020年から2023年5月までに震度1以上の地震が300回以上起きました。
群発地震はMEGA地震の前兆か⁉
前述の通り、石川県能登地方では明らかに地震活動が活発化しており、「MEGA地震の前兆なのでは?」といった指摘が以前からありました。
実際、群発地震が起き始めてから、比較的規模の大きい地震が度々発生しているのです。
- 2021年9月 震度5弱の地震(M5.1)
- 2022年6月19日 震度6弱(M5.4)
- 2022年6月20日 震度5強(M5.0)
2023年5月5日の石川県能登半島地震はこうした群発地震のさなかに起きており、群発地震がMEGA地震の前兆であるという説には一定の信憑性があります。
能登地方の群発地震の要因は地下の流体か?
*引用:朝日新聞デジタル
石川県能登地方で続く群発地震には、「流体(主に水)が原因だ」という指摘が以前からありました。
これに関して金沢大学の平松 良浩 教授は次のように述べています。
水のような流体が流れ込んで球状の圧力源となったり、岩盤の割れ目が膨らんだりして、周囲の岩盤にゆがみが生じて地震が多発している可能性がある。
*引用:時事ドットコム
事実、平松教授は電磁波を使った海底探査を敢行し、流体の存在を明らかにしています。
*引用:金沢大学HP
この調査を経て教授は、「2022年6月の地震よりもっと大きな地震が来る可能性がある」(北國新聞)と警鐘を鳴らしていたのです。
また、京都大学防災科学研究所の西村拓哉教授によると、ここ数年で能登地方の大地は7cmという異常な隆起状態にあり、「流体による膨張が出ていた」と解説しています。(TBS・Nスタ)
5月5日の夕方の時点で西村教授は、「流体はまだ滞留している可能性があり、今後もしばらく揺れが続く」とも語っていました。
こうしたことから、石川県能登地方で続く群発地震は流体が原因となっていると考えられます。
なお、この流体による地殻変動は、「前例のないもの」とされています。(流体が地下に存在する場所は国内にいくつかある)
追記 2023年5月は日本各地で地震が頻発
2023年は近年稀にみるほどの地震頻発月でした。
本記事でご紹介した石川県能登の震度6強の他、千葉県南部で震度5強、鹿児島県トカラ列島付近と伊豆諸島と千葉沖で震度5弱、北海道と青森では震度4が発生しています。
この規模の地震が1ヶ月の間に続くことは珍しく、より大きな地震の発生を心配している人もいることでしょう。
しかし、直近の20年を調べてみると、地震の頻発がさらなるMEGA地震の前兆とは言い切れないようです。
たしかに、2004年の中越地震と2018年の北海道胆振地震では、いずれもその数ヶ月前から震度5以上の地震が頻発していました。
その一方で、同程度の頻度がありながらMEGA地震が発生しなかった事例の方が多いのも事実。
2023年5月に頻発した地震に関しては、専門家からも「発生時期が偶然一致したに過ぎない」という指摘がでており、さらなるMEGA地震の前兆ではないようです。
まとめ
今回は2023年5月5日に石川県能登地方で発生したM6.5の地震の速報と、それ以前から同地方で続く群発地震についてご紹介しました。
今後無難に終わっていくことを強く望みますが、指摘されている流体が原因であれば、規模の大きな地震が続く可能性があります。
また、群発地震には静穏期があったかと思えば突然大きな地震が起きたりと、厄介な特徴があります。
そのため、石川県を中心に北陸地方にお住まいの方は、今後も警戒を怠らず、十分に備えてください。
(なお、MEGA地震発生に備えて防災グッズ関連情報はコチラで紹介しています)
●作成者:原 経厳
・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。
●構成・編集Support:原 洋
・・・フリーライター
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