【MEGA地震の前兆と予測!】南海トラフ巨大地震⑩ 予兆となる地震光

南海トラフ巨大地震

将来必ず起きるとされているMEGA地震・南海トラフ巨大地震は、古くから何度も繰り返し発生してきました。

そして過去の南海トラフ巨大地震では、発生前に様々な予兆・前兆現象が目撃され、そうした記録は将来への防災教訓として残されています。

今回はそれらの予兆・前兆現象の中から『地震光(じしんこう)』をご紹介します。

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MEGA地震の予兆となる地震光とは

地震光について放送するニュース

地震光とは、地震の前後に空・海・山などで起こる不自然な継続的発光現象をいいます。

雷鳴のない稲妻・火柱・閃光・火の玉など、現象は様々。

また、その色は青白から赤まで多岐にわたり、光り出すタイミングは地震発生前、発生時、地震後の3通りです。

かつては迷信扱いされてきましたが、近年では地殻からの電磁波放出や可燃性ガスの噴出などが原因であることが解明され、科学的根拠のある予兆であることがわかっています。

そんな地震光が過去の南海トラフ巨大地震の前にたびたび目撃されているのです。

南海トラフ巨大地震の地震光:宝永地震

徳川綱吉

地震光の目撃証言は古くは江戸時代中期から残されています。

徳川綱吉が5代将軍を勤めていた1707年、南海トラフで最大級とされる宝永地震(M8.6)が発生。

当時のことを記した尾張藩士の手記に、地震光の目撃記録があります。

<宝永地震の地震光 (名古屋の記録>

(地震前日の)10月3日夜、雲間甚光る、電の如にして勢い弱し

*引用:鸚鵡籠中記

「雲の間から甚だ強い発光が起きた」と記されていますが、雷鳴については全く記述がありません。

それが宝永地震の前日に起こっていることから、予兆となる地震光だった可能性が高いと思われます。

南海トラフ巨大地震の地震光:昭和東南海地震

昭和東南海地震

<*引用:津地方気象台HP>

昭和に発生した南海トラフ巨大地震では、明らかに予兆だったと思われる地震光の記録がいくつも残っています。

戦時中の1944年に発生した昭和東南海地震(M7.9 死者1,223人)では、東海地域の広範囲で地震光が目撃されているのです。

●地震の2~3日前より東南方向に閃光走る。(愛知県吉良町)

●地震の前夜 雲があまりなかったのに地平線の方で稲妻の様な光が地面から出るように見えた。(静岡県森町)

●地震の前夜、発光体が南方へ飛ぶのを見た。(愛知県名古屋市)

●地震の直前、三ヶ根山の方が白く光っているのをたくさんの人が見た。(愛知県蒲郡市)

*引用:東大地震研・日大文理学部・静岡県調査

地震発生の2~3日前から直前にかけて様々なタイプの発光が起きており、決して雷や流れ星、火災などではないことがわかります。

さらに静岡県浜松市では地震前日に同じ場所で2人が同じ火の玉を見た貴重な記録があります。

●天竜川駅前広場で地震前日の17時半頃、丸くて尾を持ったような赤色の火の玉がゆっくりと浮かび東から西へ流れるように通過した・・・

●天竜川駅前広場で・・・(火の玉は)鳥が飛ぶような感じで動き、頭部の直径は30cm位、100~150mほど動き、30分~1時間位で消えた・・・列車が遅れ100人くらいの乗客が騒ぎながら見たので私一人の錯覚ではない。

*引用:東大地震研・日大文理学部・静岡県調査

なお、天竜川駅前広場での調査記録には、目撃された火の玉の形状や動き方も記されています。(下図参照)

天竜川駅前広場での地震光調査記録

火の玉現象は地震光以外でも起こりうるのですが、上図のような動き方をしていたときはMEGA地震の予兆と考えるべきでしょう。

南海トラフ巨大地震の地震光:昭和南海地震

昭和南海地震

<*引用:高知県HP>

終戦の翌年1946年12月に発生した昭和南海地震(M8.0 死者1,443人)でも、高知・徳島・和歌山を中心に地震光が目撃されています。

●地震の前から東の空がよく稲光りしており、前日夜は沖が明るくなっていた。(高知県室戸市)

●地震前日の深夜、南の空は雲が真っ赤に焼けていた。(高知県東洋町)

●兵役から帰郷したばかりの男性は、早朝にゴォーっという聴きなれない音で目を覚まし、外に出て「こりゃ何じゃ!」と自分の目を疑った・・・桂浜から浦戸山あたりにかけての空が濃い口紅色に染まっていた・・・その直後に揺れ出し立っていられなくなった。(高知県高知市)

*引用:『南海地震は予知できる』中村不二夫著

夜なのに異常に明るい」「空が赤くなる」などの現象は他のMEGA地震でも起きている典型的な地震光現象。

予兆としては比較的分かりやすいものなので、目撃した時は要注意です。

また、空に発光が起きていた一方で、海にも表れていたという証言があります。

●地震の約1時間前、漁夫が浜へ行くと1キロ平方ほど海が真っ赤に燃えるようになっており慌てて戻って妻に伝えた。(高知県奈半利町)

*引用:『南海地震は予知できる』中村不二夫著

●(地震発生約1時間前)午前3時すぎに起床して見たところ、白浜沖に、次に周参見沖に火柱が立ち、その下の水が掘れるように見えた、その掘れ方は皿の如くでその後に地震が来た。(和歌山県白浜町、すさみ町)

*引用:南海大地震報告津浪編・水路要報増刊号(田辺の項、椿の老人の話)

当時の海上保安庁水路部の調査では、地震前後に沿岸各地でメタンらしき泡の噴出が続いていた報告があり、燃焼発光の可能性も指摘されています。

電磁波や可燃ガスなどは今後も南海トラフ地震発生前に強く放出され、地震光を引き起こすことが十分考えられるため、その時こそ危機が迫っているととらえるべきなのです。

まとめ

過去の記録を見れば、南海トラフ巨大地震発生前に予兆となる地震光が各地で起きていたことが明確にわかります。

しかも過去に繰り返していることから、将来もまた同様の現象が起きる可能性が高いのです。

その時こそ一気に警戒心を最大レベルに引き上げて欲しいと思います。

(なお、MEGA地震発生に備えた防災グッズ関連はコチラでご紹介しています。)

●作成者:原 経厳

・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。

●構成・編集Support:原 洋

・・・フリーライター



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