【MEGA地震の前兆と予測!】南海トラフ巨大地震① 被害予想と範囲

南海トラフ巨大地震

「必ず来る」と言われているMEGA地震・南海トラフ巨大地震

いざ起きれば最大級の国難になると言われています。

30年以内の発生確率は2023年時点で70%以上と非常に高く、いつ起きてもおかしくはない状況が続いています。

そこで今回は、南海トラフ巨大地震の被害と範囲を予想していきます。

とくに西日本の太平洋側にお住まいの人は、ぜひ参考にしてください。

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南海トラフ巨大地震とは

日本付近のプレート図

*引用:気象庁

南海トラフとはユーラシアプレートとフィリピン海プレートがぶつかる海底の溝状エリアを指し、ここが大きく動くことで発生するのが南海トラフ巨大地震です。

前回の南海トラフ地震(昭和東南海地震(1944年)及び昭和南海地震(1946年))が発生してから70年以上が経過。

これまで概ね100~150年間隔で繰り返し発生しており、次の南海トラフ地震発生の切迫性が高まってきています。

連動や同時発生で被害は拡大する

南海トラフ地震連動型の図

南海トラフ巨大地震には、遠く離れた2つのエリアで短時間のうちに連動して発生する連動型と、離れた2つのエリアでほぼ同時に発生する同時発生型があります。

過去の記録をみると、同時発生型の場合は1~2時間の間に、連動型の場合でも32時間以内に二つ目が発生しているようです。

<過去におきた南海トラフ巨大地震>

名称 発生場所 タイプ
684年 白鳳地震 東海・南海 不明
887年 仁和地震 南海 不明
1096年 永長東海地震 東海 不明
1099年 康和南海地震 東海 不明
1361年 正平東海地震と

2日後の正平南海地震

東海・南海 連動
1498年 明応地震 東海・南海 連動
1707年 宝永地震 東海・南海 同時
1854年 安政東海地震と

翌日の安政南海地震

東海・南海 連動
1944年 昭和東南海地震 東南海
1946年 昭和南海地震 南海

(*東海と東南海は紀伊半島より東側、南海は西側)

(*1605年に発生した慶長地震も南海トラフ巨大地震であるという説もあります)

このように、南海トラフ巨大地震ではMEGA地震が立て続けに発生するのが特徴

この連続性が被害を拡大させることは明白で、今後南海トラフ巨大地震が発生した時は、「もう一発くる」という認識で警戒を怠らないようにしてください。

南海トラフ巨大地震の範囲

南海トラフ巨大地震による津波を想定した訓練

*引用:テレビ大阪

「南海トラフ巨大地震が起きたとき、自分の住む地域はどの程度に被害になるのか?」

この点は多くの人が気になっているはず。

そこで、次の3点に関してその予想範囲をご紹介します。

  • 震源域
  • 震度6以上
  • 大津波

予想される震源域の範囲

南海トラフ巨大地震の最大震度と最大津波高

*引用:内閣府

上の図は南海トラフ巨大地震において予想される震源域を表したものです。

ご覧の通り、予想震源域は九州から遠く静岡まで広範囲で、この近くではM8~9クラスになる可能性も。

つまり、上の図で予想震源域となっている地域は、東日本大震災レベルのMEGA地震に備えなければならないのです。

南海トラフ巨大地震で震度6以上が予想される範囲

南海トラフ巨大地震で震度6以上が予想される範囲

*引用:国土交通省

上の図は各地の予想される最大震度を表したもの。

通常、震度6以上になると大きな被害がでますが、この図ではその範囲が色で分かります。

高知や静岡で震度7、宮崎から神奈川の広い範囲で震度6強(オレンジ)や6弱(黄色)。

震度5まで含めると西日本と関東の約半分にもなります。(東京でも震度5強)

南海トラフ巨大地震で大津波の襲来が予想される範囲

南海トラフ巨大地震で大津波の襲来が予想される範囲

*引用:国土交通省

南海トラフ巨大地震の影響による津波は、広範囲に渡って襲来すると予想されています。

震源域によって各地の津波の高さは変わりますが、高知では最大で34m、静岡で33m

その他、三重や和歌山でも20mを超える予想です。

また、東京湾でも最大5m級の津波となる可能性があります。

さらに恐ろしいのは、津波が襲来するまで時間的猶予がないこと。

地域によっては南海トラフ巨大地震発生から2~4分で津波が到達します。

瀬戸内海や大阪湾、東京湾にも1時間以内に到達すると言われており、迅速な避難行動が必要です。

南海トラフ巨大地震の被害予想

南海トラフ巨大地震による被害予想

*引用:内閣府

南海トラフ巨大地震では、24府県687市町村で震度6以上の揺れになると予想されています。

これだけ広範囲で強い地震と大津波に襲われれば、あらゆる面で被害は国難レベル。

予想される被害は、死者32万3000人、ケガ人62万3000人

揺れや津波によって全壊する建物は約165万棟。

インフラや交通機関は壊滅的な被害を受け、通信や消防、救援、救急医療などの機能が止まると予想されています。

また多くの都市では長周期地震動により高層ビルの人的被害が拡大、石油タンクなどの火災や爆発を起こす可能性もあります。

過去の南海トラフ巨大地震における被害

過去の南海トラフ地震を描いた絵

最後に、過去の南海トラフ地震(宝永地震と安政東海南海地震)における被害をご紹介しておきます。

建物の耐震性や耐火性といった諸条件が異なるので一概には言えませんが、いずれも広範囲に渡って甚大な被害が発生しています。

南海トラフ地震同時発生型:宝永地震の被害

宝永地震の被害を表した図

同時発生型南海トラフ地震の事例として有名なのは、1707年に発生した宝永地震(死者21,000人超)です。

このMEGA地震では九州から関東までが大津波に襲われ、その規模は国内史上最大級。

震度6以上と推定される範囲は、駿河より西の東海地方沿岸部から、大阪平野、奈良盆地、紀伊半島、四国、九州東部の豊後、日向まで及びます。

奈良の東大寺では東南院の塀が裏門より東側が残らず崩れ、東大寺領分の家が349軒の内18軒崩れたそうです。

さらに、49日後には富士山まで噴火しています。

南海トラフ地震連動型:安政東海南海地震の被害

安政東海南海地震の津波被害を表した図

*引用:内閣府

1854年の安政東海南海地震では、初日に静岡沖でM8.4、翌日には四国沖でM8.4のMEGA地震が発生。

その間、わずか32時間でした。

各地で連日の大津波となり、死者は推定で30,000人。

志摩半島の国崎では津波特異点となり、常福寺津波流失塔の碑文には、「潮の高さは城山、坂森山を打ち越えて、彦間にて七丈五尺 (22.7 m) に達した」と記されています。

また、東海道筋を中心に液状化現象が多く発生しました。

まとめ

次の南海トラフ巨大地震では、広範囲で被害が出ると予想されています。

津波、火災、建物の倒壊、液状化現象などによって、各地で多くの死傷者がでることでしょう。

また、インフラや交通機関が壊滅的な被害を受けることで、その後の生活にも支障がでるはず。

こうした危険性を十分に知ってもらい、普段から備えの意識を持ち続けてください。

なお、MEGA地震発生に備えた防災グッズ関連はコチラでご紹介しています。

●作成者:原 経厳

・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。

●構成・編集Support:原 洋

・・・フリーライター



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