【MEGA地震の前兆と予測!】地震光・光の警告6 三河地震の教訓

光の警告・地震光




前回までは、江戸時代の地震から阪神淡路大震災に渡って、数多くの目撃証言を取り上げてきました。

夜空の不自然な発光、無音の稲妻、火の玉、流星のごとき閃光、赤い空や雲、青白く光る夜空など、MEGA地震の発生前には様々な発光現象が目撃されています。

筆者はこれらの発光現象がMEGA地震の前兆であると考えていますが、MEGA地震を体験した被災者達からも同様の声が聞かれます。

そこで今回は、三河地震を体験した人々の証言と、そこから得られた教訓についてご紹介してきます。

万が一の際の危機回避にぜひ役立ててください。

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地震光が多発した三河地震

三河地震

*出典:NHK

1945年1月13日未明、三河地震(M6.8 死者行方不明者が3,500人)が発生。

現在の愛知県西尾市・蒲郡市・碧南市を中心に甚大な被害が出て、25,000戸近く家屋が全半壊しました。

地震光の目撃が相次いだことから『光る地震』とも呼ばれています。

その目撃談を集めたのが『わすれじの記』(蒲郡市教育委員)です。

三河地震で目撃された地震光

地震光に関する記述があるわすれじの記

多数の被災体験を集めた『わすれじの記』には、三河地震の過酷な被災状況と地震光の目撃証言がいくつも記載されています。

それによると、本震数日前から余震発生時に至るまで、あちこちで発光現象が起きていたようです。

<本震発生前>

(地震発生2~3日前)茜色の光が遠くの火事の火のように三ヶ根山(さんがねさん)の山並みを夜などはくっきりと浮びあがらせ、今にも頂上から火を噴くのではないかと恐れさせた。 大震後も余震の度にこの現象が永く現われ、色々噂も飛んだが余寒のおさまると共に何時の間にか消え去った。

地震の前に山仕事をしていると、時々ドーン、ドーンという音をきいた。 私は(大日本帝国軍の)実弾演習か何かだろうくらいに考えていた。 三ヶ根山頂付近に発光現象があり、三ヶ根山が噴火するのではないかなどの流言もとんだ。

<本震発生時>

発光現象でピカッーとその辺りが明るくなる。 地の底から、何万屯もあるような大きな岩石の落ち込むような音響が、ゴトゴトドーン。とてもこんな文字では表現できない無気味な音が聞こえる。 次第に大きくなりながら近づいてくる地鳴りの音、次の瞬間、グラグラと震動がくる。 こうした繰り返しが数10 回。私は60回以上あったと記憶しています。

<余震発生時>

暗闇の中で余震のたびに、地下より稲妻のように西方で光が吹き上げている

余震のたぴに三ヶ根山の空が異妖な青光りをして暗闇を刺すのも言い現わしようもない気味悪さであった。

*以上、『わすれじの記』より

上記で語られている茜色の光、山の不自然な発光現象、稲妻のような光、強くて青い発光などは、前回までの記事でご紹介した他のMEGA地震における地震光と酷似しています。

いずれも地震光だったと考えられますから、これらを目撃したらMEGA地震の前兆と考えた方が良いでしょう。
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三河地震から得られた教訓

三河地震のことを伝えるわすれじの碑

三河地震では地震光を地震の前兆ととらえて防災行動まで繋げた例は見られません。

結果として多くの人ががれきの中に埋まり、犠牲になってしまいました。

しかし、三河地震を生き延びた人々は、その経験から次のような教訓を得ているようです。

  • 地震光はMEGA地震の前兆である
  • 光の明るさで地鳴りの大きさ、揺れの大きさがわかる

地震光はMEGA地震の前兆である

地震には発光現象が伴うと申しますが、全くその通りです。 電線のスパークの光だとの説もあるようですが、そんなものとは考えられません。 もっと大仕掛けで、雷光と同じように見えるので地電流か地磁気等の作用によるのではないだろうかと今でも私はそう思っています。

『わすれじの記』

地下より閃光が吹き上げる・・・予知に結びつくか否かは分かりませんが、地震発生前に見られたなれば予知につながる前兆現象として役立つと思います。

『わすれじの記』

被災者の一人が「(目撃した光は)電線のスパークの光ではない」とはっきり証言しています。

「もっと大仕掛け」と語っていることから、スパーク程度はない強力な光を目撃したのでしょう。

また、別の被災者は「閃光が地面から吹き上げる」と証言しており、電線ではないことは明らか。

その直後にMEGA地震が発生しており、このことから「予知につながる前兆現象として役立つ」と語っています。

光の明るさで地鳴りの大きさ、揺れの大きさがわかる

頻繁に地震光が起きる中、余震時とはいえ直前の危機回避として役立つ発見をした人もいました。

闇の中で西方の三ヶ根山のむこうのあたりがピカッと明るくなると、ドーッと鈍い地鳴りがして地面が揺れて来る。 光の明るさで地鳴りの大きさ、震動の大きさがわかるほどに慣れてくると、ピカッと大きな光がさすと、「それっ、今度は大きいぞッ。」とその大きさを半ば期待するようにもなる。

『わすれじの記』

三河地震のようなMEGA地震では、M6~7クラスの余震が複数回発生します。

三ヶ根山のあたりでは余震の度に発光現象が起きていたようで、人々はその光り具合から揺れの大きさを予測していたのです。

経験則から得られた貴重な教訓であり、たとえ本震前であっても参考にしなければなりません。

まとめ

この記事では、三河地震を体験した人々の証言と、そこから得られた教訓についてご紹介しました。

  • 奇妙な発光現象(地震光)はMEGA地震の前兆であること
  • 光り方をもとに地震の強さを予測できること

この二点は教訓として『わすれじの記』内の体験談で語られています。

残念ながら三河地震では多くの犠牲者が出てしまいましたが、その犠牲を無駄にしないためにも、いざという時には教訓を防災行動に生かすべきでしょう。

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なお、次回は地震光をMEGA地震の前兆ととらえ、防災行動に繋げた関東大震災の例をご紹介します。

●作成者プロフィール

原 経厳・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。

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