前回は阪神淡路大震災では数日前から震源地に近い神戸地区を中心に、様々な地震光(発光現象)が起きていたことを取り上げました。(詳細はコチラ)
普段は起こり得ないような奇怪な発光現象が立て続けに起きるなか、いよいよMEGA地震・阪神淡路大震災が数時間後に近づいていきます。
そこで今回は、阪神淡路大震災発生の数時間前に起きていた地震光(発光現象)がどう変化したのかをご紹介していきます。
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青白い光りが強くなったら地震発生間近か?!
(*上の画像は中国西海地震のもの)
阪神淡路大震災が発生する25分前、震源地に近い神戸では次のような目撃談がありました。
<神戸市北区 添削指導員の証言>
午前5時20分頃、用を足して2階の部屋のベッドに戻りますが、その際とてもビックリしました。 ベッドの横の東側の窓はいつも雨戸をあけて眠っているのですが、その窓から煌々と青白い光が差し込んでいて、というより、窓全体が発光している状態になっていました。 その光で文庫本が読めるなと考えたほどでした。 ちょうどフラッシュや雷が光ったときのような色です・・・
引用:『前兆証言1519』(弘原海清 編著)
6000人以上の犠牲者を出したMEGA地震・阪神淡路大震災が起きたのは1995年1月17日の午前5時46分、3連休が終わった月曜日の早朝でした。
当時、神戸地方の天気はおおむね晴れ。
深夜帯に働く人や早起きして出勤の準備を行う人など、震源地付近の神戸や淡路島では多くの市民が起きていました。
上記証言を行った添削指導員もその一人。
阪神淡路大震災発生の25分前の空の様子を、
「(空が)フラッシュや雷が光ったときのような色です」
と述べています。
前回の記事でご紹介した通り、数日前の夜空は主に震源地付近が怪しく光るというもの。
また、赤く光った雲なども目撃されていました。
それが25分前には青白いフラッシュのような色だったわけですから、どこかのタイミングで光り方が変わったことになります。
長年地震光に関する情報を集めている筆者としては、このフラッシュのような強くて青白い地震光こそがMEGA地震発生間近のサインだと考えています。
まだ仮説の段階ではありますが、命の危険性があるため、万が一目撃したらすぐに何らかの防災行動をとるべきでしょう。
そこで次章では、地震発生が迫るにつれて地震光がどう変化したのかを紹介していきます。
阪神淡路大震災発生における地震光の変化
阪神淡路大震災においては地震光の目撃談が数多く残っています。
それらを時系列で並べれば、MEGA地震発生がどの程度迫っているかが分かるはず。
そこで元大阪市立大学理学部長で地質学者の弘原海 清さんが書いた『前兆証言1519』に記載されている目撃談を、時間を追ってご紹介していきます。
MEGA地震・阪神淡路大震災発生の数日前
まずは前回のおさらいとして、阪神淡路大震災の数日前に見られた地震光をまとめます。
<数日前に見られた地震光>
- 夜中なのに不自然に空が発光していた
- 発光する方向が震源地の神戸方面だった
- 流星のような光の物体が飛んで行った
- 雷鳴のない稲妻が走った
- 夜中に夕焼けのように赤く発光した雲が出ていた
阪神淡路大震災では数日前に見られたこれらの現象。
しかし、地震の規模によっては発生直前にも見られるため、「まだ地震発生まで数日ある」などとゆったり構えていてはいけません。
予測が外れて何も起きない可能性もありますが、できることならこの時点で自分なりの防災行動をとってください。
MEGA地震・阪神淡路大震災発生の6時間前
<兵庫県姫路市 女性の証言>
夜11時頃、いつもより外が明るいのに気づき、2度も自宅マンションから外を見ました。空一面がオレンジ色で、室内にいても、とても不自然な感じがして寝付けませんでした。 夜中に一度目が覚めて、いつになく気分が悪く、外を見ると、やはりとても嫌なくらい明るさが増していました。
阪神淡路大震災発生の6時間前に見られたのは、『2度も自宅マンションから外を見るほど明るい夜空』。
その色はオレンジ色だったとのことで、数日前に見られた『赤く光る雲』と似ている部分があります。
MEGA地震・阪神淡路大震災発生の5時間前
<兵庫県宝塚市 男性の証言>
地震の5時間くらい前に空が数回光ったのを見ました。 その時は雷かなとも思ってましたが、光は雷のように明るくなく、連続して光りませんでした。
地震発生の5時間前に見られたのは空が断続的に光るという現象。
当時の神戸の天候は晴れでしたから、稲妻などではなく地震光だったと思われます。
また、この時の光は数日前に見られた『流星のような光』に似ている部分も。
「光は雷のように明るくなく」と述べられていることから、この時点ではまだ冒頭でご紹介したような『フラッシュのような青白い光』ではないことが分かります。
MEGA地震・阪神淡路大震災発生の1時間前
<神戸市西区 主婦の証言>
早朝に子ども(11ヶ月)が起きたので寝かしつけ、その時何時かと思い、カーテンをめくり、時計を窓越しの光で4時半というのをはっきり読み取りました。 後で母に言うと、午前4時半は真っ暗なハズだと言われ、その時は眠かったので何も思わず眠りましたが、あの明るさは異常だったと思います。
<大阪府高槻市 高校生の証言>
センター試験が終わり、友人と3人でレストランで話をしていて、そろそろ帰ろうかなと思った時、外が日の出前くらいに明るくなっていました。 「あっ、もう日の出なんか?」 しかし時計を見るとまだ4時半でした・・・
真冬(1月17日)の午前4時半といえば真っ暗ですから、日の出と勘違いするほど明るいことはありません。
にもかかわらず、主婦や高校生が異常な明るさに気付いたわけで、地震光が関係していることは間違いでしょう。
また、大阪で夜釣りに出ていた人も異様な明るさに気付いていました。
大阪で釣りの最中、朝焼けがいつもより随分早くから発生して明るくなり始めた。 ずいぶん夜明けが早いなと不思議に感じたが、さらに不思議なのは、なぜか大阪から見て神戸方面の空、つまり西の空が明るくなっていた。 西から日の出になるのか?こんなことがありえるのか?と驚き、シャッターを切った。
(日本テレビの情報バラエティ番組より)
写真をお見せできないのは残念ですが、番組内で紹介された当時の写真には、朝焼けと見間違うほど明るい夜空が写っていました。
発生の25分前には「窓全体が発光していて文庫本が読めるなと考えた」という証言がありますから、あきらかに光り方が強くなっていることが分かります。
MEGA地震・阪神淡路大震災発生の瞬間
<大阪府伊丹市 主婦の証言>
大阪朝日放送5時45分開始の情報番組「おはよう天気です」の始まる少し前、雨戸をあけて空を見ると、朝焼けの空でした。 子どもに 「今日は夜明けがいやに早いようね、でも少しおかしいわね」といって窓をしめて1~2歩のところで、ものすごーい地鳴り。 そして地震! あの朝焼けの空、一生忘れません。
<兵庫県尼崎市 新聞配達員の証言>
私はいつも通り新聞配達をすべて終え、販売店へ帰る途中でした。 尼崎の園田競馬場正門前で、西の方(神戸方面)を向いて停車していました。 その西の空(神戸方面)に、まるで稲光のような青緑色の光が走ったのです。 その光は稲光とはちょっと違う色だったので、なんとなく不気味に感じていました。 「何やろ?」と思う間もなく前方からゴーっという音が聞こえてきました。 その音は前方から猛スピードで向かってくる感じで、私の耳元で大きくなったと同時に、下からドカーンっと突き上げられるショックを受けました。 何が起こったのかわからないまま単車を降り、押して移動しようと思ったがまったく動くことができませんでした。 道路が波打ち、電柱が円を描くように揺れ、身の回りで何かが落下するような音が聞こえるが、その時は確認のしようもありませんでした・・・・・・
新聞配達員の証言によると、地震発生直前に「稲光のような青緑色の光が走った」とのこと。
色の表現こそ微妙に異なっていますが、25分前に目撃された『フラッシュをたいた発光現象』と酷似しており、これがMEGA地震における地震光の最終形だと筆者は考えています。
その後の惨状はご存知の通り。
街中が大火災になり、高速道路の太い柱は折れて倒壊しました。
ちなみに、阪神淡路大震災ではしばらく余震が続きましたが、ご紹介してきたような地震光の目撃談はありません。
ということは、地震光が発生するのはかなり大きな力が溜まっている時であり、まさに光の警告といえるのです。
まとめ
今回は阪神淡路大震災の発生前に起きた様々な地震光の記録を時間を追ってご紹介しました。
地震光の話は迷信・都市伝説扱いされがちですが、実際には見逃すことのできない光の警告なのです。
とくに覚えておくべきは、フラッシュのように光り出したら地震発生まであまり時間がない、ということ。
本記事でご紹介したような地震光を目撃したときは躊躇せずに防災行動を開始してください。
(次回は・・・江戸時代の人々による地震光の目撃談をご紹介します)
●作成者プロフィール
原 経厳・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。
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