MEGA地震が起きる前には様々な種類の魚が予兆を見せます。
ナマズの地震予知については一般的によく知られていますが、ウナギの予知能力はナマズ以上。
それを物語る目撃談や実験結果は多々あります。
そこで今回は、ウナギがみせた予兆の記録と、地震予知能力の実験結果についてご紹介します。
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ウナギはMEGA地震を予知できる
ウナギは2,000キロも離れた場所から日本にやってきます。
その後、川や湖の岩場や穴に身を潜めつつ、10年前後も生活。
そのため、普段は目立つ行動をみせません。
しかしMEGA地震の前になると、ウナギは高い予知能力を発揮。
それは、異常行動という形で表れます。
ウナギが見せた予兆1:明治三陸大津波
1897年明治29年6月15日夜7時半頃、岩手・釜石沖200キロ付近でM8.2~8.5のMEGA地震が発生。
最大波高38mに達する明治三陸大津波が襲来し、東日本大震災を上回る2万2000人近くの犠牲者が出ました。
この地震では次のような予兆をウナギが示していました。
●地震発生前、三陸地方の海岸では砂浜におびただしい数のウナギが集まり、中には1人で200匹以上もとった人がいた。 鳥までも砂を掘ってウナギを食った。 ウナギは昼間も体を半分突き出していた・・・
*引用:『地震なまず』武者金吉著
上記の他、三陸沿岸地域では江戸末期の青森東方沖地震や昭和三陸大津波の前にも似たような記録があります。
前述した通り、ウナギの主な生活場所は川や湖の岩場や穴。
砂浜にウナギが大量に出てくることはまずありえません。
それが複数の地震において目撃されているわけで、ウナギが地震発生を予知していたとしか思えません。
ウナギが見せた予兆2:関東大震災
関東大震災が起きる前にも、ウナギは様々な予兆を示しています。
●震災の前日、文部省建築課長だった柴垣鼎太郎(ていたろう)氏は鵠沼海岸のある池で投網を試みると、とれるわとれるわ、30cmくらいのウナギがバケツ3杯もとれたという。
*引用:『地震なまず』武者金吉著
●震災の3日前、多摩川の小宮村字平で石の間からウナギが首を出していて気味が悪いほどだった。(八王子市・吉村定義氏談)
●震災前日8月31日、横浜・今井川では 石垣に数えきれないほどのウナギが首を出していて、 石を投げても動こうとしなかった。(横浜市住民談)
*引用:『地震の起こるとき』亀井義次著
上の証言から、関東大震災発生前にウナギの大量発生や首を出すという現象が起こっていたことが分かります。
これらの現象は、前述の明治三陸大津波で起きたそれとほぼ同じ。
つまり、明治や昭和に発生したMEGA地震において、ウナギは高い精度でそれを予知していたことになります。
ウナギは電磁波を敏感に感知する
ウナギの地震予知能力は前述した通り。
その能力はナマズ以上と考えられますが、これが可能なのは、ウナギが電磁波を敏感に感知できるためだと考えられています。
地震の前には地殻が動こうとして、花崗岩などの岩石が圧力・摩擦力を受けて電磁波が発生します。
この事実をもとに大阪大学の故・池谷元伺名誉教授が電磁波実験を行ったところ、ウナギが非常に強い反応をみせたのです。
●花崗岩に圧力をかけるとアンテナには電磁波が検出され、50~60トンで動物に異常がみられた。 300トンで破壊が起きる前に、ウナギははじかれたように動き、のたうち回った。
*引用:NHK教育TV『サイエンス・アイ』(1997年9月・1998年1月放送)
また、池谷教授は中国や国内での実験を通して、ウナギの敏感さについて次のように報告しています。
●ウナギは1㎡あたり0.5Vの電場強度でさえも反応して騒ぐ事がわかった。
●ウナギが痙攣を起こすのは1~2Vで、人が手を入れても何も感じない電場強度である。
●ナマズが痙攣するのは5Vで、ウナギの方がはるかに敏感だった。
*引用:『大地震の前兆こんな現象が危ない』池谷元伺著
猫や馬、像、インコなど、電磁波の影響を受けて異常行動をとる動物は沢山います。
しかしながら、「はじかれたように」と形容されるほど強い反応を示すのはウナギくらいなもの。
事実、ナマズが5V/㎡で痙攣するのに対して、ウナギは1~2V/㎡で痙攣。
単純に計算すれば、ウナギはナマズの5倍も電磁波に敏感ということになります。
これだけ敏感なのですから、関東大震災のようなMEGA地震時に予兆を示すのは、ある意味当然のことなのです。
ウナギの予知能力を示す証拠
安政江戸地震では次のような記録が残っています。
<安政見聞誌より要約>
毎晩魚とりを行なう町民が、数珠子という仕掛けでウナギをとろうとしていたが、 その夜はナマズがひどく騒いでおり、そのためウナギは逃げてしまってひとつもとれない。 ナマズの騒ぐときは地震があると聞いていた町民は急きょ帰宅して家財道具を庭へ出すと、実際に地震が来た・・・
この記録は、ナマズの予知能力に関して書かれたもの。
しかし、「ウナギは逃げてしまってひとつもとれない」という記述もあります。
この点について、池谷教授は「すでに敏感に地震前兆を感じて逃げ、砂に潜ったのではないだろうか?」と指摘。
ウナギの敏感さを考えれば、むしろその方が自然であり、ここに予知能力の高さが垣間見えるのです。
まとめ
地震に対しウナギには高い予知能力がある・・・
今回取り上げた電磁波実験や予兆の記録などから、それは明白だと言えます。
ウナギは絶滅危惧種になったとはいえ、最近では都会のど真ん中・大阪道頓堀でも発見されており、まだまだ全国各地に生息。
従って、皆さんがある日突如ウナギの異常行動を目撃する可能性もあります。
その時は地震の予兆と考え、すぐに備えてください。
(なお、MEGA地震発生に備えた防災グッズ関連はコチラでご紹介しています。)
●作成者:原 経厳
・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。
●構成・編集Support:原 洋
・・・フリーライター
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