【MEGA地震の前兆と予測】魚による予兆②ナマズが暴れると地震が来るのはなぜ?

ナマズ 魚による予兆

古くから日本では「ナマズが暴れると地震が来る」と伝えられてきました。

しばしば迷信扱いされるこの現象ですが、過去の記録をみるとナマズが暴れた後にMEGA地震が起きたケースは多々あります。

ここで気になるのは、なぜナマズが暴れると地震が起きるのか?ということ。

その仕組みが分かれば、これが立派な前兆現象であることが分かるはずです。

そこでこの記事では、「なぜナマズが暴れると地震が来るのか?」という問いに科学的にお答えします。

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ナマズが暴れてMEGA地震が来た事例

暴れるナマズの絵

過去のMEGA地震を振り返ると、ナマズが暴れた後に発生したという記録がいくつも見つかります。

なかでも有名なのが、関東大震災と阪神淡路大震災

いずれのケースも、普段は水底でじっとしているナマズが、地震発生前に大暴れしているのです。

ナマズが暴れてMEGA地震が来た事例1:関東大震災

関東大震災

未曽有の大災害となった関東大震災(死者10万5千人以上)では、その発生前に多くの人がナマズの大暴れを目撃していました。

その中には政治家や官僚もおり、その目撃衝撃には信憑性があります。

<関東大震災>

震災の前日、官僚の赤司文部次官と木下成太郎衆議院議員は向島の水神に出かけて涼を入れていると、池の中でしきりに何か跳ねている。 鯉でも跳ねているのかと女中に尋ねてみると「この間からむやみにナマズが跳ねるのです」と答えたので、よく見るといかにもナマズだった。 その時は気にも留めなかったが、翌日大地震が起こったので、さてはと思った。

*引用:『地震なまず』武者金吉著

この証言で残念なのは、ナマズと地震の関連に気付いたのが発生後だったということです。

後述しますが、ナマズの地震予知能力は非常に高く正確

ナマズが暴れるのは明らかに地震の前兆現象なので、見過ごしてはならないのです。

ナマズが暴れてMEGA地震が来た事例2:阪神淡路大震災

阪神淡路大震災

ナマズの大暴れは阪神淡路大震災(死者6,400人以上)の前にも目撃されています。

<阪神淡路大震災>

●友人の知り合いが尼崎でナマズを飼っていて、今までにないすごい跳ね方をするので「地震が来るのと違うか?」と冗談で笑っていたら、数時間後本当に起こりビックリした。(大阪市中央区・女性)

●地震の5時間前、水槽内でものすごく暴れ出し・・・近づいた私を見て尾を振り回し、水槽の上下をものすごいスピードで泳ぎまわったりと、ますます暴れ出す始末で、今までに見たことない行動だった。(大阪府豊中市・会社員)

●地震の2週間前、実家のアマゾン産ナマズ(レッドテールキャット)が暴れ、厚さ5ミリの水槽のアクリル板を割った。(大阪市・男性)

*引用:『前兆証言1519』弘原海清編著

飼育されているナマズは、環境が変わると暴れて飼い主を困らせることがあります。

しかし、上の証言はいずれも環境の変化がなく、ナマズが大暴れする理由はないはず。

にも関わらずナマズの大暴れが目撃されており、阪神淡路大震災の予兆だったことは間違いありません。

ナマズが暴れるとMEGA地震が来るのはなぜ?

ナマズ

「なぜナマズが暴れるとMEGA地震が来るのか?」

近年の研究により、この問いに対する答えがみつかりました。

それは次の二つの要素から成り立っています。

  1. ナマズは元々電気に敏感な魚である
  2. MEGA地震の前には地中から地電流や電磁波が発せられる

ナマズは元々電気に敏感な魚

「日本の近代生物学のパイオニア」と言われた畑井新喜司東北大名誉教授は「ナマズは1マイクロアンペアのわずかな電流でも明白な反応を見せる」と述べています。

これは科学的な実験を行った上での結論。

実験の内容は後述しますが、わずか1マイクロアンペアの電流でも感知するのであれば、MEGA地震前の電磁波や地電流も感知しているはず。

それはナマズにとって非日常的なことであり、パニックを起こして暴れたとしても不思議ではありません。

MEGA地震の前には地中から地電流や電磁波が発せられる

大地には圧力・摩擦力を受けると電気を発する花崗岩などの岩石が大量に埋まっています。

つまり、

  1. 地震発生前の震源付近では地殻が動こうとする
  2. 岩石岩盤に圧力・摩擦力がかかる
  3. 地電流や電磁波が発生する
  4. ナマズが地電流や電磁波を感知する

というメカニズムでMEGA地震の前にナマズが暴れると考えられるのです。

ナマズが暴れる仕組みの検証

ナマズ

MEGA地震発生前にナマズが暴れる原因と考えられる地電流と電磁波。

それらがナマズに及ぼす影響について調べた実験結果があります。

ナマズと地電流の関係性

畑井新喜司東北大名誉教授が作ったナマズの実験装置

前述した畑井新喜司東北大名誉教授は、自ら実験装置を作成。

それを使って、ナマズを使って観測しつつ、あわせて地震計や地電流などの計測を行いました。

その結果を次のように報告しています。

  • 実験地では地震の8時間前に反応した例が多かった
  • 震源から遠いと反応は弱いが、震源に近いと小さな地震でも敏感に反応する
  • 電圧が急な変化を見せる時に敏感に反応した

電圧の変化に反応したという記述から、ナマズがたしかに電気を感知していることが分かります。

また、「地震の8時間前」「震源の近く」など、地震の前兆現象としては十分な成果。

これほど正確な地震予測は気象庁では成し得ないことです。

ナマズと電磁波の関係性

防災科学技術研究所の藤縄幸雄博士らは、「地中の電気的な変化が激しい時にナマズの行動が活発になる」と考え、それについて研究した人物です。

藤縄幸雄博士は1992年に東京湾で発生したM5.9の地震において、東京水産試験場のナマズ行動量と茨城の地中電界変動を比較。

その結果から、ナマズの行動量と電磁波の量に関わりがある事を突き止めたのです。

これが、「ナマズが暴れると地震が来る」という言い伝えの正体。

つまり、ナマズが暴れる=立派な前兆現象といえるのです。

まとめ

この記事では、「なぜナマズが暴れると地震が来るのか?」という問いに科学的な見地からお答えしました。

地震発生前にナマズが暴れる理由は、地中から出る地電流や電磁波を感知しているから。

つまり、ナマズが暴れたら地震が来るという話は、まやかし等ではなく、科学的根拠を持った前兆現象なのです。

今後、もしナマズが暴れているところを目撃したなら、すぐに防災行動をとってください。

(なお、MEGA地震発生に備えた防災グッズ関連はコチラでご紹介しています。)

●作成者:原 経厳

・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。

●構成・編集Support:原 洋

・・・フリーライター



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