MEGA地震の前に魚がみせる予兆としてもっとも多いのは大量発生です。
しかし、それ以外にも要注意の前ぶれがあります。
それは激しく跳ねる現象と、全く釣れない現象です。
こうした現象も古くから共通して目撃されてきました。
そこで今回は、前ぶれとして魚が跳ねる!釣れない!現象を見ていきます。
<スポンサーリンク>
魚が見せるMEGA地震の前ぶれには共通点がある
かつて、末広恭雄東大名誉教授の調査が「魚がみせるMEGA地震の前ぶれ」について調査を行いました。
その結果、いくつかの行動が共通している事が判明。
最も多いのは魚の大量発生で123例中37例。
その次に多いのが、魚が跳ねる現象(12例)と全く魚が釣れない現象(11例)でした。
いずれも全体の1割ほどを占めており、魚がみせる前兆現象と考えられます。
ちなみに、末広恭雄東大名誉教授は地震予知研究のためにナマズの脳波を調べることもしていました。
*出典:毎日新聞 1979年
ナマズの地震予知に関しては本ブログでも紹介しているので、併せてご覧ください。
【MEGA地震の前兆と予測】魚による予兆① なぜナマズは予知できるのか
【MEGA地震の前兆と予測】魚による予兆②ナマズが暴れると地震が来るのはなぜ?
【MEGA地震の前兆と予測】魚による予兆③ナマズと地震の関係
【MEGA地震の前兆と予測】魚による予兆④ナマズの予知能力は神話に由来!?
MEGA地震の前ぶれ・魚が跳ねる!
魚はエサに食いつく時や、産卵の遡上時、敵に襲われた時などに水面で跳ねることがあります。
しかし、MEGA地震の前にも魚が跳ねる事例が多々目撃されています。
しかも、その跳ね方は非常に激しく、産卵時の跳ね方とはまったくの別物なのです。
1.ナマズが跳ねる
日本では地震の前ぶれとしてナマズが跳ねた記録が数多くあります。
例えば天正地震の前、琵琶湖のナマズが跳ねていた情報に秀吉が大いに関心を寄せた記録。
あるいは安政江戸地震の前に、川で跳ねていたナマズ群を見た町民が危機を感じ、急遽帰宅して家財道具を庭に出して備えた記録などがあります。
そしてその後もこの現象は繰り返し目撃されています。
<1923年関東大震災・M7.9> ・地震前日、向島の料亭では議員らが池で跳ねるナマズを目撃・・・画家の岸浪静山は帝展出品で描くために飼っていた2~3匹の大ナマズが跳ね回り大変困った・・・
*引用:『地震の起こるとき』亀井義次著
<1995年阪神淡路大震災・M7.3>
友人の知人はナマズが水槽で今までにないすごい跳ね方をするので、「地震が来るのと違うか」と冗談で笑っていたら、数時間後本当に起こってビックリした。(大阪市中央区・女性)
*引用:『動物は警告する!』弘原海清編著
2.金魚が跳ねる
跳ねる現象はペットの金魚にも起こります。
特に阪神淡路大震災の前、あちこちの家庭で激しく跳ねた報告があがっているのです。
<1995年阪神淡路大震災・M7.3>
・地震の2~3時間前、金魚4匹が水面で暴れピチャピチャとやかましかった( 神戸市・男性)
・地震前夜、体長10㎝の金魚が気が狂ったようになり、水槽に体当たりしていた。( 大阪府茨木市・主婦)
・地震の2日前から金魚3匹がすごいスピードでガラスにぶつかり、水面ジャンプを繰り返し、前日には1匹が死んでしまった。(大阪府堺市・主婦)
*引用:『動物は警告する!』弘原海清編著
3.その他多くの魚も跳ねる
*画像上段は左からはコイ・アマゴ・下段は左からオイカワ・カマツカ
地震の前ぶれとして跳ねるのはナマズだけではありません。
その他多くの種類が信じがたいほど激しく跳ねるのです。
<コイ 1943年鳥取大地震・M7.2>
玉造温泉旅館の池でコイ30匹ほどが一斉に飛び跳ねて騒ぎ出し、人々が不思議がっていたところ急に大地震が来た。
*引用:『地震なまず』武者金吉著
<淡水魚各種 1995年阪神淡路大震災・M7.3>
地震の前に、アマゴ、オイカワ、カマツカ、シナイモツゴ、タカハヤ、タイリクバラタナゴなど が、水槽からのとび出しによる自殺行為を見せた(大阪・高槻市緑地資料館館長の報告)
*引用:『前兆証言1519』弘原海清編著
記録の通り多くの種類が地震の前に跳ねており、跳ね方もありえないレベルだったとわかります。
種類を問わず激しく跳ねる時は地震の前ぶれの可能性があるのです。
MEGA地震の前ぶれ・魚が釣れない!
魚がみせる前ぶれとして他にも報告例が多いのが釣れない現象です。
<1946年昭和南海地震・M8.0>
地震数日前から高知市沿岸では急に魚が1匹も釣れなくなる現象が起き、地震前夜には宇佐町(高知)でいつも豊漁のサバが1匹たりとも釣れなかった。
*引用:『南海地震は予知できる』中村不二夫著
<1995年阪神淡路大震災・M7.3>
・大阪港ーーいつも釣れるスズキやセイゴが全く釣れず。
・神戸市垂水区埋立地ーー2人で釣って7時間で2匹だけ。
・ 武庫川河口ーーカレイ、アイナメ、落ちハゼなどよく釣れていた魚が全く釣れず、5時間釣りをしていた10数人も全く魚の姿を見なかった。
*地震前日・釣り人達の報告
極端に釣れない現象は海だけでなく川でも起きており、その典型的な事例があります。
<阪神淡路大震災 大阪・枚方市ヘラブナ釣り愛好者の釣友会の報告>
地震前々日、淀川の浄化池にて参加者25名が約7時間懸命に竿をふり腕を競い合ったが、誰1人1回の当たりを見ず、小ブナ1匹すら釣れず成果はゼロ・・・ 池は我々のホームグラウンドで、釣り歴30年を通じてもなかった現象で、絶対に「前兆現象」であると、いまだ持って全員が確信し論じ合っている。
*引用:『前兆証言1519』弘原海清編著
魚が跳ねる・釣れないの主な原因は電磁波か⁉
魚が跳ねたり釣れなくなったりするのは、地電流や音波などの原因が指摘されていますが、特に電磁波が大きく影響すると見られています。
地震の前に岩盤の圧電によって放出される電磁波は広範囲に届くため、室内の水槽にも伝わるといいます。
多くの魚はわずかな電磁波でも過剰に反応することが実験立証されており、刺激を受けた魚はパニックを起こして跳ねたり逃げたりすると考えられています。
そして一斉に皆逃げるため、釣れない現象が起きると推察されるのです。
まとめ
今回取り上げたように、実際MEGA地震の前には多くの魚が跳ねて、全く釣れなくなるのです。
こうした現象は古くから繰り返されており科学的根拠を持っています。
従ってナマズから金魚に至るまで、種類を問わず跳ねる・釣れない現象に遭遇したなら、地震を疑う方が賢明と言えます。
そしてその時こそ防災行動に結び付けて欲しいと思います。
(なお、MEGA地震発生に備えた防災グッズ関連はコチラでご紹介しています。)
●作成者:原 経厳
・・・元番組制作ディレクタープロデューサー、長年にわたり地震前兆関連の調査・取材等を続けつつ、現在はフリーで映像コンテンツ制作プロデュース、短編映画製作プロデュース等に携わる。
●構成・編集Support:原 洋・・・フリーライター
コメント